公立中高一貫校受検 Reportage 2020 March

リアルな『受検』の話。

リアルな『受検』の話。

2020年公立中高一貫校受検を終えた3月、ご家庭のみなさん方と塾長の石田が茶話会を催しました。集まってくださったのは両国高校附属中学への進学が決まった新中学1年生の保護者さま7名。受検に向かうまでの道程や、子供たちの学び方、成長の実感などを語り合いました。(文中、石田の他は匿名とさせていただきます。また、実施日は新型コロナウイルスの感染拡大が危惧されていたためマスク着用で行いました)

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ある時、作文が変化して。

リアルな『受検』の話。

 意外に多かったのは、何年も前から公立中高一貫を目指していたわけではない、という方。主な選択肢のひとつとして中高一貫を意識していたけれど、目標設定はフレキシブルにしていたようです。
 「特に受検を意識してはいなかったんです。親としては両国に進めれば良いなぁと思っていましたけど、無理かしらとも」(Aさん)
 両国進学という希望はあっても、目指すと言うほどではなかった。それが、しかし、お子さんが6年生の夏頃、受検に挑むという心が決まったと言います。
 「夏になると、子供の作文がガラッと変わって、親が言うのもなんですけど、とてもしっかりしてきたんです。論理的に自分の考えをきちんと書けてるなって。子供にそのことを言うと、授業の時にアッて作文のしかたがわかったって言うんです」(Aさん)
 「うちもそうでした。ある時、ふと気がついたそうです」(Cさん)
 「繰り返しているうちに、気がつく瞬間があるんですね。脳が理解するようでないと本当の力になりませんから。作文を繰り返すのは、憶えるためではなく、脳に理解させるためなんです」(石田)

なにを考えてるの?うちの子は。

リアルな『受検』の話。

 「作文だけではなく、ある時、子供が、ママは原発についてどう思う?って聞くんですよ。他にも政治のこととか口にするようになって、えー、ウソォって驚きました(笑)」(Cさん)
 このような変化も多くの親御さんが共通して感じたことで、子供たちの関心が社会に広がったと言います。授業で時事についての作文などを扱う影響もありますが、子供たち自身の中で問題意識が目覚めたからと言えます。作文という学習は、自ずと、思考する力を育てていきます。
 「大人になった時に、自分一人で生きていける人間になって欲しい、と言うのが、中高一貫校受検を選んだ理由でした。高校生になるころには、自分で将来のことを考えて、自分の意志で決めて欲しいと考えたんです」(Fさん)
 公立中高一貫校の受検審査では、そのような資質が問われます。一般的な入試といちじるしく異なるのがその点で、多くの公立中高一貫校では、自ら問題意識を持って物事を掘り下げ、深く考察して問題解決していける人間の育成を目指しています。記憶力で対応できるものではなく、知識と併せて人間性や思考力、分析力が要求されます。

やめてしまった子が、再び。

リアルな『受検』の話。

 「実はうちの子は、一度やめたんですよね。受検をしたくないって。でも、たった2週間で戻っちゃった。(笑)授業が楽しいんですね。それで、結局、受検することになったんですよ」(Gさん)
 「そうそう、2週間でしたね。すぐ戻ってきて、楽しそうに勉強してましたよ。」(石田)
 「塾もいくつか体験してみたんですけど、恒進舎は子供が自分で選んだんですよ。体験が楽しかったって」(Bさん)
 「うちは習い事もあって、通える塾を探すと恒進舎さんだったんです。子供はあまり積極的ではなかったんですが、通い出したら楽しいって。塾へ行くのが待ち遠しいみたいになって」(Eさん)
 学びを楽しむ、と言うことは、恒進舎がもっとも大切にしていること。自発的に学べる環境を提供すれば、子供たちは自分で思考し、自ら問題を見いだし、解決しようと努力する。それは、公立中高一貫校が求める人間像と合致しているのです。

いろんなフォローで、ホッと。

リアルな『受検』の話。

 「フォローアップ授業がありがたかった。作文はそのおかげで力が付いたようです」(Gさん)
 「そうそう、うちも作文と算数両方やって欲しかったのに、作文だけでしたけど。それと、保護者会や親子で授業もあって良かったと感じます」(Bさん)
 フォローアップ授業は作文と算数について、無理解のまま進んでしまわないように行うもの。
 「作文とか、子供はあまり親に見せたがらないんですよね。ましてネタ帳などは絶対に見せてくれないんです。でも、先生には見せる。気になるのが親心ですけど、子供のモチベーションをこわさないように、グッと我慢していたんです。でも、保護者会や親子で授業の時に、周りの方や先生方から状況を知らせてもらえて、ホッとできます」(Fさん)
 学習の進捗状況は、子供に関わるものすべての関心事であり、恒進舎の講師陣としても家庭での状況を知っておく必要があり、保護者とのコミュニケーションを密にする工夫を施しています。それが保護者にとっても有益だったとわかりました。

楽しみ、考え、育つ。

 今回、両国高校附属中学への進学を決めたご家庭のみなさんとお話しさせていただき、みなさんに共通する気持ちはこういうことのようです。

  • 自分で考える力を育てたい。
  • 楽しく、喜んで学んで欲しい。
  • 子供の成長を実感したい。

 その願いは、まさに、公立中高一貫校の思いと同じです。
 思考力が育つことは、学びの喜びを知ること。考える力が育つほど、学びが楽しくなります。子供たちは、楽しく学ぶことでグングン成長していきます。
 恒進舎の授業は、そんな子供たち自身の成長する能力を発揮できるようにするものです。知識を詰めこむのではなく、学びの楽しみ方を知ってもらう。そのために有効な方法が、アクティブな授業であり、読解作文であり、算数思考です。

 これから公立中高一貫校受検を目指すみなさんのお役に立てれば幸いです。
 当校舎では、保護者さまとのコミュニケーションの機会をさまざまに設けています。このような茶話会もそのひとつ。ぜひ、今後も有益なお話をお聞かせいただけますようお願いいたします。

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